「TWWS」~TONGARI Wood&Leather Workshop …の、一応オフィシャルサイト
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00:27:49
さて、昨日まで少々褐色系の色としては大人しめなモノが続いて
おりましたので、本日はちと色鮮やかなものを。

石の別名には元々大きく分けて「鉱石名(鉱山野外名含」
「フォルスネーム(宝石・色石としての名前」「ショップネーミング
(店が勝手につけた商品イメージとしての名前」がありました。
鉱石名は以前記述した「ボーキサイト」等の数種の鉱物を
纏めて指す場合や、鉱山業界で黄鉄鉱を「硫化(最も普通にある
硫化鉱物なので」と言うようなタイプ。
宝石名は過去の記事で言えばベリル(アクアマリン)のように
成分・色味等で別個の色石扱いされる場合。
一般に「翡翠」と名の付く石も、大部分はコレです。
歴史的に真性の「翡翠」と呼べる石は、現在グレーゾーン含めても
僅か3種、「ヒスイ輝石(硬玉」と「ネフライト(軟玉・繊維状緑閃石)」、
そして「含クロム透輝石(日高翡翠・ややグレーゾーン」のみです。
ショップ命名は…色々あり過ぎますし、ローカルなものも多いので
ひとまず割愛。

で、ここ数年のパワストブームで新たに「パワーストーン名」が
大躍進しております。
これはかなり様々な名付けられ方をしており、ヒーラーや「その筋の
方々」が命名したもの、企業が名付けたもの、ショップ命名、
そしてそれらが誤解されて全く違うものに付いてしまったものなど、
とにかく混沌としております。
まぁその辺の言及はひとまず置いておきまして。

紛らわしい鉱物名…となりますと、大概は「和名」で引っ掛かる事が
多いのですが、実は結構英名にもございます。
それも「単に間違え易い」だけでなく、「この名付け方って正直どうよ?」
という不親切感ばりばりのものも。

と言う訳で、本日は色鮮やかかつ個別にパワーストーン名を持ち、
更に英名がカオス状態なこの石いってみましょう。

アトランティサイト1
意外と原石で見る事は少ないかもしれない、蛇紋岩&スティッヒ石です。
緑~白が蛇紋岩、紫部分が蛇紋岩の変成鉱物スティッヒ石。
アップで迫っておりますが、実サイズは50x30x30mmほど、何気に今年の
横浜ショー戦利品です。

さてこの石ですが、まずパワーストーンでは「アトランティサ(ザ)イト」という
名前が付いておりまして、大概売っている場合はそちらで呼ばれています。
まぁ、これはいいです。「鉱物名」から見ると全く持って無関係で「この石って
何?」となってしまいますが、そんなものはごまんとありますし。

困ってしまうのは英名になった時。
実は、蛇紋岩を構成している鉱物は大部分が「蛇紋石グループ」と呼ばれる
鉱物グループから成り立っています。
この石でもほぼ見える範囲全てが蛇紋石系で、紫のスティッヒ石も括れば
蛇紋石グループの一員だそうです。

で…ここからが問題でして。
まず、岩石である「蛇紋岩」の英名が「Serpentinite」。
次にグループ名「蛇紋石グループ」はというと「Serpentine Group」。
皆様お馴染み「サーペンティン」は本来これを指します。
で、その中の鉱物として単体の蛇紋石が「serpentine」。
更に一応グループ内の他鉱物4種はそれぞれ間違え様の無い名を
持っていますが、これが困った事に肉眼判定はほぼ不可能。
一応白い部分で繊維状だと「単斜クリソタイル」「斜方クリソタイル」の
どっちかかなーと何となく思う程度で、緑の塊状部分に至っては
本気で何だか判りません。

英語でも微妙に綴りが違ったりグループが付いているので判るじゃんと
思われるかもしれませんが、さにあらず。
この石、肉眼判定が不可能ゆえに大部分が「サーペンティン」として
海外標本であっても纏められてしまっているのです。
更に悪い事に、日本国内でわざわざ「サーペンティン」「サーペンティナイト」と
呼び分ける場合は滅多に無く、ほぼ全てが「サーペンティン」として流通。
しかもスカルン鉱床の主要造岩鉱物なので産地も流通量も多いため、
「どこ産だからどんな割合」とかいう見当も付き辛いです。
加えて最近ショーで海外業者の人にちょろっと聞いてみたところ、どうやら
海外でも鉱物・岩石学者でもないと使い分けていない様子。
かくして、「サーペンティン」という何処を指しているのか判るような
判っていないような「通称」の誕生と相成った訳でして。
しかも色石としての名前も蛇紋石系ほぼ全てを一括して「サーペンティン」と
呼ぶので、更に訳の判らない事になっております。

…クリソタイルって要するに「石綿」の一種なんですが、いいんでしょーかね?

そんな中、この「アトランティサイト」はきちんと産地が判明しており、
数少ない「英名が蛇紋岩&スティッヒ石を指している」と判る石。
この混在した状態で採掘されるのがオーストラリア・タスマニアのみだそうで、
産地で「実は別の石でした」となる心配も今の所ございません。
「パワーストーン名」に「鉱物・岩石名」が救われた、数少ない実例です。
ちなみに蛇紋石は世界各地、スティッヒ石は南アフリカ等でも産出しますが、
なぜか単体のみでこういう脈状混在産出は無いそうで。
…もっとも、単体のスティッヒ石標本には母岩の蛇紋岩が付着している事が
よくありますので、「アトランティサイト」の馴染みが無くて一括採掘を
されていない可能性もあるのですが。
その辺はパワスト特有の「命名産地」や「採掘業者」の問題もありますので、
一概には推測できませんけどね。

装飾系の勉強を鉱物サイドから始めた私にとって、この「名前問題」は
かなり広範囲に影を落としております。
中には必要と思われる(蛇紋岩も肉眼判定不可能なので実質必要)ものも
あるのですが、どう考えても変なものもありまして。
その辺りを宝飾・パワスト等の方面から補完していくのも今後の課題です。

初夏の野のスミレのような鮮やかな色合いで美しい石なんですよね。
早いところその辺すっきりさせて、「?」不要で楽しみたいものです。

BGM:Alanis Morissette「Knees Of My Bees」
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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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