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19:02:02
さて。
順調(?)に展開中、特集「未登場の鉱物さんたち・マイナー鉱編」。

本日は思えばお久し振りのモロッコから。
モロッコでマイナー鉱となると…あの産地は外せませんよネ。

含コバルトタルメサイト_モロッコ1
そう、コバルト天国Bou-Azzer。

そのモロッコ、Bou-AzzerはAghbarより、含コバルトタルメサイトです。
実サイズは約10mm強、ほぼ全体が結晶の群れで母岩はありません。
ローズピンク~やや褐色の入った赤の、錐面があったり無かったりする
結晶が、若干の方向性を持って入り乱れ球粒状になってます。
小さいですが、結構これでもはっきり結晶が見える方みたいです。

タルメサイトも堂々たるマイナー鉱物。
カタカナ名でぐぐると、何と2ページ未満しか出て来ません。(笑
まぁ、これは英語名そのまま読んでるタイプの鉱物にありがちな
「一定しない読み方」の影響も少なからずあるんですけど。
でも英名検索でも国内だと半ページしか増えなかったり。(苦笑

そんなタルメサイトは、カルシウムとマグネシウムの砒酸塩。
…そう、イメージに反して式中にコバルトはいなかったりします。
(時々コバルト-ニッケル置換の例に出されますが、厳密には間違いです
組成は「Ca2Mg(AsO4)2 • 2H2O」、コバルトは混在物でしかありません。
そのため実はこのいかにもな赤系色はあくまでコバルト発色であって、
本来純粋なタルメサイトは白~無色、黄色っぽいのもあったりします。
また、2008年にはMgがNiに置換した(こっちはちゃんと組成中に
組み込まれてます)「ニッケルタルメサイト(Nickeltalmessite)」が
同Bou-AzzerのVein No. 51, Aït Ahmaneを原産地に新鉱物となってます。
これはニッケルらしく緑系が多い模様ですけど、データが少なく
自色かどうかは良く判りません。( ̄▽ ̄;
(最近の認定鉱物なので、以前のタルメサイトが一部これになるかもですね
この子もそうですが当地では基本的に錐面があったり無かったりする板状か、
もしくは微細な結晶群による「針玉・毛玉」が多いほか、他産地も含めると
皮膜扇状に集合したり土塊っぽかったりと、基本的に結晶形よりもその
集合の仕方でバリエーションがある子みたいです。

で、当地ではコバルト華等の紛らわしい鉱物とよく混ざります。
「塩基性岩に出るコバルトが入った砒酸塩二次鉱物」という思いっきり被る
存在でもあるので、場合によっては居ても記載されなかったりするそうで。
しかし、この子がマイナーな本当の理由はもう1つ。
本鉱自体はフェアフィールダイト(Fairfieldite)グループという知名度低めの
鉱物グループに属しますが、このグループが三斜晶系なのに対し、そのまま
結晶系だけ単斜晶系にシフトしたグループがあって、こちらの方には
遥かに高い知名度があります。

それは本鉱より遥かに良く見かける「ローズ石グループ」。
あの眼にも鮮やかなコバルト鉱の、「裏手」にいるのがこの子達なのです。

その為、本鉱を含むフェアフィールダイト系と今一方のローズ石系の
鉱物達は、非常に密接な親戚関係にあります。
その中でも、この子が属するのは最も知名度の高いローズ石を巡る一群。
文で書いても判り辛いので簡単な図に致しますと。

図1-ローズ石~フェアフィールダイト
こう…でいいのかな。

法則性がきっちりしていますね。
この中ではベータローズ石のみ当ブログでは登場済。
そしていかんせんややこしい一群な上に肉眼判別が至難なもので、
多分分析でもされない限りはっきりタルメサイトは謳えないのでしょう。
実際、良く見かけるのはベータローズよりもローズ、タルメサイトよりも
ウェンドウィルソンといった傾向がありますから、もしかしたら余程
しっかりした業者を通さない限り、現地同定時点では十把一絡げに
メジャーな方になってしまい、そのまま流通してる可能性もありますね。
何せこのBou-Azzerって処は、よりにもよってこの全てが産出しますから、
現地の人もぶっちゃけやってられないってのが本音でしょうし。(苦笑
だからニッケルタルメサイトが2008年発見までずれ込んだりするんだろーな。

と。
頭に鈍痛が走りそうな面倒極まりない事情の一群ですが。
またこれが、どれも非常に良い風景を出してくれる子なので、
盆栽派且つモロッコ石好きの私は避けて通れなかったりして。
昨今その色味があってか、ローズ石を筆頭にこの辺の子達の
「特に鉱物系という訳でもない」石好きさんへの浸透率が
上がってきている感もありますから、把握しておきたい処です。

実際私も整理までに結構要しました。(苦笑
判ってる範囲ですけど、この図が皆様のお役に立てば良いのですが。

Bou-Azzerに咲く、赤き石の華の一群。
目を刺すほどに鮮やかなそれらは、いざ踏み込むと脳にも鋭く刺さってくる、
何とも相手のし甲斐に満ち満ちた、その実ストロングな子達だったのです。


にしても、現在ベータローズと来てこれ。
一番メジャーなローズ石が、何故か最後のお迎えになりそうな悪寒で一杯です。(´ω`;



BGM:Gong「The Octave Doctors And The Crystal Machine」

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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
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