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13:55:48
さてー、2回目ですモロッコ石特集。

昨日は先鋒として銘山ミブラデン鉱山の代表産出物であるバナジン鉛鉱
でしたが、ミブラデンといえば忘れてはいけない子がもう1つ。
バナジン鉛鉱1号の際、急遽画像をボツったあの子です。
再撮影して、画像も作り直しました。

そんなお色直しした子はこちら。

白鉛鉱&重晶石_モロッコ1
どっすん。

という訳で、同ミブラデン鉱山の今一つの銘品・白鉛鉱です。
本ブログ初登場鉱物ですが、大好きな石の1つです。
実サイズは全体で50x40x35mm程、風化方鉛鉱の間隙を縫うように
重晶石が生成した「いかにも」な母岩に、3cm角くらいの豪快な
集合結晶塊が乗ってます。
この結晶、裏がちょいと抜けてはおりますが、鉛故のずしっと
した重さに加えて表面に半端な状態の結晶跡が大量に残っている為、
透明度等の直球な美観には欠けますが、かなり迫力がございます。
これで¥1500程は、中々良いお迎えだったと思います、多分。

白鉛鉱は名前の如く大概は白(無)色透明か、表面コートで
色が付いているように見える事が多いのですが、ここミブラデンの
品に限ってはむしろこーゆー飴色の方が多め。
無色もあるにはありますが、絶対量は少ないです。
ちなみに普通は小さな結晶が↓画像のように散っているものが多いのですが、

白鉛鉱&重晶石_モロッコ1母岩
鋼灰色は風化した方鉛鉱。

この子はどでかい結晶がごつんと1個、後は小さいのが少し。
分離結晶で大き目のものを見る事は割とございますが、母岩に
しっかりくっ付いた状態でこのサイズは余り無いかも?

また、ミブラデン産白鉛鉱の最大の特徴として蛍光性があります。
紫外線長波でかなり明確な淡黄色に蛍光し、最初の画像でも少し
日光光源のせいで黄色が強くなっていたりします。
こんな便利な特性を持っているので、2枚目の画像内に紛れた
紛らわしい鉱物である硫酸鉛鉱との見分けが簡単だったりします。
硫酸鉛鉱は結晶はかなり似ているんですが、光りませんからね。

ちなみにこの蛍光。
実は白鉛鉱本来の性質という訳ではありません。
産地自体はモロッコ国内でも他にタオズ等数箇所、他国ではナミビア・
イラン・米アリゾナ・伊サルディーニャ島・オーストラリア・中国等
結構な数があり、日本でも僅かながらに産します。
しかしその中で、何でか(知る限り)ミブラデン産だけが蛍光。
たまーに光らない子もいるそうですが、私が見た子に関しては
今のところ全て程度の差はあれ光っています。

そこで仮説を1つ。
まず、白鉛鉱は化学式でPbCO3、鉛の炭酸塩鉱物。
で、ミブラデン周辺はバナジン鉛鉱の多産を見るように、ある程度
レアメタル系や蛍光要因になりそうな元素が豊富な場所です。
その上で白鉛鉱は基本的に二次鉱物として生成されるものですから、
鉱床にそれらの「蛍光要因」が十分蓄積した状態で晶出しやすいはず。
という事は、それが混じっているであろう事が主な原因でしょう。

しかし、これは他産地でも割と普通に言える事。
バナジン鉛鉱だけでも様々な場所で白鉛鉱と仲良く産出致しますし、
その他の鉱物群に関しても似たような関与は幾らでもあります。
という事は、ミブラデンに少なくて他産地に一般に多い、しかも
蛍光を抑える作用のある元素がいるはずな訳で…。
…そんな都合のいいのがいるのか?と思えますが、います。
ある意味モロッコでは意外とも言える元素がそう。

銅です。
藍銅鉱&孔雀石他銅鉱物の1大産出国であるモロッコには何とも
意外な話ですが、他産地はともかくミブラデンに銅鉱物は少ないです。
あるにはありますし、私も藍銅鉱1つ所持しておりますが、
同国他産地にくらべ明らかに少数で探さないと見付からないくらい。
また、大型結晶に至っては見た事がありません。
つまり、モロッコでは例外的に、それでもモロッコなりではありながら
明確に「銅の少ない地域」なのです。
そう考えると他の代表産地、軒並み銅の産地でもあります。
つまり、白鉛鉱は単に光る・光らないの2択ではなく、実際にはある程度
「光る素質」を持った子がいる上で、銅によって発色を抑制されて
しまっている子が多いのではないか…と思えるのです。

ただそのままでもダイヤモンド(2.42)並みの屈折率(2.08)を持ち、
異様に煌びやかで鉛とは思えない程の美しさを持つ白鉛鉱。
特に「雪の結晶」と称される三連貫入双晶は見事の一言に尽きます。
人気の鉱物であるのも、自然と頷けようものですね。

しかし、ただ美しいだけではなく、やはりコイツも鉱物として
確かに奥の深さを持っている子でもあり。
豪華な光に目を眩ませ、本質を見失わないよう。
私の隣で、常に警鐘を鳴らしてくれている子でもあるのです。

見て美しく、眺めて盆栽度が高く、調べて奥が深く。
でも、元を正せばただの鉛と炭酸。
そんな白鉛鉱が、やっぱり好き。(*´ω`*)


BGM:Sepultura「One Man Army」

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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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