「TWWS」~TONGARI Wood&Leather Workshop …の、一応オフィシャルサイト
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05:38:00
先日、色々お世話になっているKUROさんの「虚空座標」で「真っ直ぐファーデン」が
紹介されていましたね。確かにアレは一見して素晴らしいまでにファーデン水晶には見えません(苦笑)。どっちかというと「何か縦にクラックとミストインクが入っちゃいました」
って感じです。

でも、私はアレはファーデンで間違い無いと思います。
何故なら、やはり「珍妙かつ似たようなスタイルのファーデン」を持っているからです。
ただしこちらはパキスタンでは無くブラジル産ですが、今回の件には色々と都合が良い
一品でしたので、急遽支援砲撃も兼ねて撮影・加工しました。

ファーデン1
ブラジル ミナスジェライスはディアマンティーナ産の「ファーデン水晶」です。
KUROさんのものに負けじと縦長で、こちらは酸化鉄が入り込んでオレンジに発色しています。どうです、変でしょう?(・∀・)

さて。
このファーデンは色々と変な要素てんこ盛りなのですが、逆に色々と私の「ファーデンに対する先入観」を取り払ってくれた有難い石でもあります。まず、このファーデンはいわゆる「1本」のクラスター(かな?)ではありません。実は両端に接地痕があり、そこから成長した2本のファーデン塊が正面衝突して一体化してしまい、「結果的に1本に見えている」だけなのです。で、塊と言うからにはファーデンラインも「らしきもの」も含めると見えるだけでも無数にあり、もはや全体で何本ラインがあるのか不明な状態にまで達しています。

で、ですね。
「先入観」のお話の前にまずはこれをご覧下さい。

ファーデン1詳細
小さ目の画像になってしまい申し訳ありませんが、本水晶の細部です。
これ、面白い方には相当面白い画像だと思いますがいかがでしょう?

それで「先入観」についてです。
私は妙なクセを持っていまして、物事を自然に「深読み」「逆読み」します。ただ、ファーデンにそれを当て嵌めていなかったのですが、この石を見た瞬間「あっ」と思いました。固定観念に縛られていた自分に気付いたのです。ファーデン水晶は鉱物学的にもスタイルを「定義」された水晶ですが、何せ相手は「自然のやる事」。ここを逆読みする事で色々と見えて来ました。
まず、自然に対する人間の「定義」全般に言える事ですが、「定義」は人間の観測が
可能な範囲でしか行えません。それを超えてしまうと知覚出来ないからです。つまり、「定義」は人間の研究努力の結晶であると同時に限界でもあるのです。という事は、「定義」を鵜呑みにしてしまうと自然相手には視野を極端に狭めてしまう事に
なるのではないでしょうか?

これをファーデン水晶の「定義」に当て嵌めてみます。
まず基本的な処として、「Faden」とは何か。これはドイツ語で「糸」を意味し、「水晶が糸状のラインを軸にして、そこから両横方向に成長する」ところから来ています。
ここで「定義」されているのは「糸状のライン」がある事と「横方向に成長する事」。
これを逆読みしてみましょう。

「糸状のライン」は必ず存在します。
クラック等とは違い、円筒状のものが入っているのですが、その仕組みは現在のところ
きちんと解明されていないそうです。
ただし、ここで「太さ」「何か入っているかどうか」「直線である」とは一言も書かれて
いません。つまり、肉眼で不可視であろうが極太であろうが、無色透明だろうが真っ黒に何かで染まっていようが、ぐねぐねに曲がっていようが構わない事になります。
事実、本水晶はファーデンラインの太さ・方向はバラバラですし、酸化鉄が入り込んで
完全なオレンジに染まっているラインもあります。(緑泥石のグリーンも見た事あります
また、「両横方向の成長」となっていますが、その角度や両結晶の成長度、もっと言えば「両結晶がきっちり180°で成長する」とは触れられていません。
なので、見た目が幾ら真っ直ぐに見えようと、ラインに対して正確に平行で無い限りは
人間の測定限界を超えてもこの定義からははみ出しませんし、平行連晶に見えても
やはりミクロな世界でラインを軸に角度を持って離れていれば成立する事になります。
この辺は形而上学的な「円は即ち無限多角形である」という論理に似ています。

無論↑は極論中の極論ですが、それを肉眼的な範囲に当て嵌めてみるだけでも
大分見えるものが変わって来るのではないでしょうか?
少なくとも私はそうでしたし、それで「これファーデンだ」と気付いた石もあります。
産地に付いても同様で、今はパキスタン・ブラジル・アメリカ アーカンソーが代表格
ですが、別産地でも条件さえ満たしていれば成立します。
事実、私は「疑わしいもの」も含めればペルーとマダガスカル(こっちがちょっと
怪しい)を所持しています。更に言えば、「クラックで曲がってしまった」ラインを持つ
パキスタン産の石も持っています。
これらは定義を鵜呑みにしていたら、認められなかったかもしれないものばかりです。

自然の産物に人間の定義をそのまま適用する事。
それは、実は「思考停止」の危険を大いに孕んだアーティスト・クリエイターとして
最も注意すべき点ではないでしょうか。
少なくとも私は、この石を手にして以来ずっとそう信じているのです。

ファーデン1渦巻
…でも、ここだけは何でこうも見事に渦巻いてインクルージョンが入っているのか、
その原因の想像も付かないのですけど。この辺がまだまだ私の想像力が足りない証拠ですね。(苦笑

BGM:Locanda Delle Fate「Stanotte Dio Che Cosa Fa?」

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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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