「TWWS」~TONGARI Wood&Leather Workshop …の、一応オフィシャルサイト
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20:22:50
さて、昨日は渋み溢るる黄鉄鉱でした。
んで便乗でもういっちょペルーの渋いトコロいこうかと。

私の個人的な通称ですが、「~セット」という言い方があります。
例えば「ブラジルセット」と言ったら、「石英・長石・白雲母」。
「パキ(スタン)セット」は「長石と雲母、満ばん柘榴石」。
「ダルネセット」は「ヘデンベルグ輝石・珪灰鉄鉱・魚眼石・灰鉄柘榴石」。
もちろん全てに収まる訳でもないのですが、その産地でよく見る
(主に水晶の)母岩を構成する鉱物群を纏める言葉として使っています。

その中に「ペルーセット」と呼んでいる組み合わせがございまして。
これは「黄鉄鉱・黄銅鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱」の4種の金属鉱物で、
ペルーの水晶の典型的な母岩構成の一種です。
ちなみにこの組み合わせが基本の産地は他にもありまして、応用で
「+苦灰石or方解石or菱マンガン鉱」のルーマニアセット、「+方解石or
緑泥石か閃亜鉛鉱→クライオフェン変更(亜鉛純度の極めて高い
閃亜鉛鉱の亜種)」のブルガリアセット等もございます。

で、ペルーの水晶は我が家にはそこそこおりまして、自動的に
このペルーセットも割と数がございます。
本日はそんな中でも、「トップクラス」の逸品です。

水晶&車骨鉱&黄銅鉱&閃亜鉛鉱_ペルー1
青っぽいのは光源のせいではございません。

と言う訳で、上記ペルーセットに載った…というか、ペルーセットと
激戦を繰り広げた水晶です。
しかしながら、この標本の主役は水晶でもペルーセットでもございません。

水晶&車骨鉱&黄銅鉱&閃亜鉛鉱_ペルー1車骨鉱
この水晶上に自由成長した見事な輝安鉱…

…かと思いきや、何とこれは車骨鉱です。
こいつこそが本標本の真の「主役」。
それまで車骨鉱といえばボリビアや欧州の「母岩に殆ど埋没したもの」か、
国産・中国産等の分離結晶しか見た事が無く、余り食指も動かなかった
のですが、これは本当に見事。産地としては意外と(本当に意外と)希少な
ペルー産、しかも一切埋まらずに見事な放射状の自由成長をした結晶群です。
1つは大体長さ10~30mm、これを美しいと思わずして鉱物好きとは名乗れません。
自由成長し過ぎたせいか、独特の歯車状双晶が無いですけど。(苦笑
ちょっと鮮度は落ち気味ですが、この美観の前には無問題。

実サイズは全体で70x70x60mm程と、私にはかなり大きめ。
そして比重のデカい石が集結している事もあり、重量は我が家最大の
約400g、お値段もトップクラス(´・ω・`)でした。
(尤も、それでもこのレベルの車骨鉱+水晶+ペルーセットとしては
(相当安かったと思います

ペルー産の水晶は個人的にやはり金属鉱とのタッグの印象が強いです。
蛍石や菱マンガン鉱とのタッグも良いですが、思いの外繊細な水晶と、
この存在感を殺さないまま沈み込むようなストイックさを持った金属鉱の
強烈な対比はペルー産ならでは。何も金属鉱が付いていないと、妙に
寂しくなったりして。(笑そういう意味(風景的な)でも、鉱物標本としても、
コレは間違い無く一流でしょう。
尚、他に硫砒鉄鉱やら斑銅鉱やら四面銅鉱やらいくらでもいそうなのですが、
流石にこの状態では肉眼で分けられないので割愛しましたとさ。

で、いくらペルーセットと言っても普通は水晶他を引き立てる「脇役」に
なっている場合が多いのですが、本標本は物の見事にバトルってます。

水晶&車骨鉱&黄銅鉱&閃亜鉛鉱_ペルー1母岩
全鉱物よってたかって「主役は俺だ!ヽ(#`Д´)ノ」状態。

どうやらペルーセットと水晶、及び水晶と車骨鉱はほぼ同時に晶出したらしく、
押し合いへし合いのえらい状況になっております。真中辺り、水晶が閃亜鉛鉱の
挟撃を耐えつつ気合の晶出かましているのがお判りでしょうか?
逆に中央層辺りでは一度出来た水晶クラスターを金属鉱連合が蓋して
押しつぶしていたりとか。
この手のペルー水晶はぱっと見に細くて可憐なスタイルのものが多いのですが、
その原因と成長時にはこんな激しいスターダムへの道があるようです。

そして、車骨鉱と水晶に負けじと他の鉱物も超美観を呈しておりまして。

水晶&車骨鉱&黄銅鉱&閃亜鉛鉱_ペルー1母岩横
黄銅鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱という普段地味な立ち位置の石ばかり。

ですが、こんなにも複雑なモアレ状の風景を織り成すのですね。
よく見ると車骨鉱も僅かに基部にもおりますので、各鉱物の晶出期間は
相当色々と重複していたみたいです。

裏を返すと、完全に金属鉱主役の世界。

水晶&車骨鉱&黄銅鉱&閃亜鉛鉱_ペルー1裏
この石、珍しく黄鉄鉱は余りいません。

いるにはいますが、中段画像の部分に数個の正八面体結晶が見える程度で、
他の部分には塊状の中に「黄鉄鉱色」があったり、微細な5角十二面体が
垣間見える程度です。その代わり、猛烈な黄金色を煌かせる黄銅鉱と
不透明黒~透鮮赤色~透黄褐色と成分変動の限りを尽くす閃亜鉛鉱が
がっちりと基盤を固めておりますので、物凄い「塊感」があります。
で、空いた所は方鉛鉱と車骨鉱が埋めにかかり、残りを水晶が差し色。

ある意味これ以上ペルーらしいペルー水晶も中々無いでしょう。
それ以前から私が抱いていた「金属鉱とマンガンと水晶の国ペルー」の
代表的な一面をそのまま形にしたものがここにあります。
(マンガンも金属ですが、何かこの辺のとはイメージ的に別
そんな訳で、この石は私にとっては「ペルーの究極」の1つなのです。

しかし重い。(汗
400gがピンと来ない方は、大体肉にして4人前とお考え下さい。
それが上記のサイズでみっちり収まっている訳です。

…実は撮影後に一度手を滑らせ落としてしまいまして。
幸い風景そのものへのダメージはほぼ皆無だったものの、端の方の
車骨鉱結晶群(小)1つと、3本程の水晶が分離しちまいました。(涙
全国の石好き・鉱物(特に金属鉱)好きの皆様ごめんなさい。
その日一日気分的に吊っていたのでお許しを…。 orz

多分貴重品の部類に入る標本なので、大事にしますです。(´・ω・`)


BGM:Magma「La Musique Des Sphères」
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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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