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2012/06/24
15:00:00
さー本日の石日記、「'12新宿戦利品」特集の続きです。

今回は、戦利品の中では少数派な産地的には余り特徴が無い子ですかね。
特徴が無いというより、「まあ出るよね」という納得感とでも言いますか。
一応、名産品といって良い種も1つ含むのですけども、目的はむしろその全景。
「キレイ」ではないけれど「良い」、そういう盆栽の典型とでも言うか。

そんな子が南米より登場です。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1
基本地味だけど味わい深い。

細部解説もあるので続きへゴー。

細かく見るとどんどん複雑化していくような子ですけども。(苦笑
ボリビアはポトシ、Machacamaca産のミックスミネラル標本であるアウゲル石&
菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶です。
実サイズは45x35x30mm程の結晶群で、各鉱上下位の区別が殆ど無いような
状態で入り乱れまくった何とも賑やかな子です。
全体としては絡まった毛糸が偶然形を成すが如く、ひたすら寄せ集めただけの
ようでありながら何故か風景として成立したカオス系とでも言えそうな感じ。
しかしその実、各結晶は非常に端正だったりバリエーション豊かだったりと、
標本としても中々に優れた子だったりもします。
ま、風景と言ってもロールシャッハ的なものかもしれませんけど。(笑

その為何時もの子達以上に、この子は細分化する事で味わいが増して行きます。
そう、あたかも1つの料理として完成されており、特に何も知らずとも美味しく味わえる
カレーが、使われている材料やスパイスを知る事でより一層味わい深くなるように。

なのでたっぷりスパイス個別の画像を用意致しましたヨ。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ1
山吹色透明なものが菱鉄鉱

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ6
全体的に不定形ですが、釘頭状のケが強い感じ?

菱鉄鉱は量的に多く色もはっきりしている為、本標本4種の中でも最も目立つ
存在となっております。
状況が状況だけに個々の状態には差が大きいですが、基本は山吹色透明。
結晶形も犬牙状のものは見当たらず、釘頭状か偏菱六面体状、或いはその
集合体と思われる状態のもので構成されている感じです。
成長丘や結晶稜線が入り乱れる為にごそごそした感が拭えず判り辛いですが、
素性はとても良い子達だというのが判ります。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ5
無~白色の透明~半透明結晶がアウゲル石。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ2
こんなんなので、流石に破損している箇所もあります。

こちらは当国の名産の1つであろうアウゲル石、もしくは燐ばん土石。
見た目には苦灰石等と大して変わらぬようにも見えますが、れっきとした別種で
成分的にもアルミニウムの含水燐酸塩鉱物と全くの別物。
その名の通り土状になりやすく案外と結晶は少ないのですが、カナダを始め
幾つかの産地のものは入手しやすく、ここボリビアもその1つ。
どこで読んだか忘れましたが、端成分に非常に近いんでしたっけ。
確かによーっく見ると苦灰石のような真珠光沢っぽい感じは無いですし、方解石の
存在感とも異なるような気配、あえて言うなら菱苦土石が近いかも。
だもので、方解石一族の菱鉄鉱とは色味だけでなく質感も異なり良い感じに
異物感を醸し出しているようにも思えます。
ついでに言うなら本標本記載中唯一の含水鉱物ですが、二次的生成かどうかは
かなり怪しい感じで、むしろ初生じゃないかという状態です。
まぁ、含水=必ず二次鉱物って訳でも無いですからね。

ちなみに日本読みでのアンケル石、スペリングでのAugite(普通輝石)と何気に
紛らわしい一面もありますのでご注意。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ3
先程からチラチラ見えている八面体結晶は全て黄鉄鉱。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ4
どっちかというと磁鉄鉱っぽい黒さは風化皮膜の模様。

黄鉄鉱に関してはちょっと特殊で、物凄く整った結晶模型の如き正八面体。
等軸晶系なので勿論一番普通であるべき形ではあるのですが、ご存知の
通りここまで整った八面体を見せる事はそれ程多くはありません。
しかも本標本上に見られる全てがこんな形という一大量産状態。
1つ1つは小さいですが、もしかすると本標本で最良の鉱物はコレかも。
ただし部位によって随分と風化度が異なり、本来色が見えるもの~風化で
黒くなっている(或いはその光干渉で虹色が見られるもの)~更にその上に
土状の黄土色皮膜を被っているものと、妙に幅広いです。
なので一見して先述の磁鉄鉱、或いは他鉱に見える部分も多々。
ただこれはペトロフ氏のお店出身ですから、ラベル信頼度は高いでしょう。
なのでひっくるめて黄鉄鉱って事で良いと思います。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ8
そして今回は脇役と言うか土台に徹した水晶。

水晶に付いては特記事項は無いですかね、強いて言えばほぼ全てが
ニードル様の細長いものである事と、先端に比べて根元の白濁率が
極めて高いという傾向が挙げられる程度です。
ただ小さいのでインク云々の確認は出来ませんし、他鉱との産出の
タイミングが近いのか非常に入り組んでいるので見応えはあります。
勿論、ルーペ前提のお話ですけども。
水晶のエラい所は、こういう役もソツなくこなす事なのでこれはこれで
きちんとした「水晶のあるべき姿」の1つとして安心して見られますね。

鉱物種としてもそこまで否普遍的なものではないですし、結晶も小型とは
いえはっきりしたものばかりなので、判り易いと言えば判り易い子です。
謎なのはこの、母岩残滓的な黒鋼色艶消部分の正体くらいですか。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ7
毛鉱か何かの集合体のような姿。

この正体だけは本当に不明。
この手の感じの鉱物はボリビアだとかなりの種が産しますからね。
流石に私如きでは肉眼同定は不可です。
尤も希産鉱なら氏が見逃すとも思えないので、普遍的な種だとは思いますが。

しかし、その簡単に思える印象とは真逆に、細部を見れば見るほどに新たな
発見があり、そして遠目に眺めても良い感じに纏まっている子です。
ま、盆栽を美しいと感じる為には必ずしも木の種類が判らなければいけないという
事も無いですから、その辺の細かい事は追々判っていけばいいでしょう。
今はこの何とも熟成感のある、渋くも艶やかな姿があるだけで充分です。

※おまけ
本特集2回目、結晶面ふぇち(含私)に捧ぐ。

アウゲル石&菱鉄鉱&黄鉄鉱&水晶_ボリビア1アップ9

余りシャープでないのが、ある意味方解石一族の魅力とも言えますね。



BGM:Reinhold Schmid, Wilma Lipp, Etc.;Herbert Von Karajan:
    Berlin Philharmonic Orchestra
    「Mozart:Requiem In D Minor,K626-Offertorium:Domine Jesu」

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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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