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2012/06/20
22:29:58
さて本日の石日記。

昨日から開始されております、待望(?)の「'12新宿戦利品」特集。
二番槍は今回戦利品のある1つの特徴を端的に表す子に登場をば。

戦利品を整理していて判明した事なのですが、今回は前「合同戦利品」特集の際の
ように、「やたらミョーなものまで含めた自形率が高い」ですとか「金属鉱率がやけに
低い」とか、そんなような鉱物的特徴は余りありませんでした。
強いて言えば二次鉱物がかなり少なく、初生系が多いのがそうだと言えばそうかも。
でも、これは私には何気に良くある事なのでそこまで特徴と言う程では。

んじゃーどの辺にそういう特記事項的な部分があったかと申しますと、今回は「産地」。
前特集では、何だかんだで産地的には単に初登場だった意外性があったりする子も
ありは致しましたけども、全体的には割合スタンダード或いは珍しかったり意外では
あったとしても妥当なものばかりに落ち着いていた感があり、割合平凡に収まりました。

しかし、今回新宿にはここで一芸ある子が結構多かったんですね。
完全なクラッシック産地だったり、世界唯一の産地だったり、「ここでこの鉱物か」とか
「ここでこんな姿で」という意外性であったり、「やっとコイツが…」という待望であったり。
ともかく、そういった産地絡みのエピ多めに行けそうな子が多かったのです。
毎回ある意味でそういう傾向は一程度存在するとは思うのですけど、今回はそれが
画像群を見て判るくらいには際立っておりました。

とまぁ、そんな訳でして。
二番槍となる今回は、世界的にも古典産地である地の名産品の1つで、そして昨日からは
「燐酸塩」「緑色」の2要素で繋げてこの子を参りましょう。

緑鉛鉱_ドイツ1
久々に1枚画像。

画像は1枚ですが、長文気味なので折り畳んでおきましょう。

当ブログでは鉱物的には御馴染みではありますが。
ドイツはラインラント・プファルツ州、Bad Ems産の緑鉛鉱です。
実サイズは25x20x7mm程のサムネイル級で、全体に二重のVの字を描くように
集まった3本の太い結晶を主体として小結晶が群れているようなスタイル。
色としては平凡な感じに見受けられますが、透かすと自色又は恐らく母岩残滓と
思われる黄色味が乗ってきてこのように見えるものの、それが無ければ今までの
登場品の中でも特に深く逆に暗くすら見える濃厚な緑色をしており、存在感抜群。
結晶的には干渉面や一部破断面もありますし、実際にトップ方向に当るのは
画像とは完全に逆さの方向へ向いたような晶癖も見受けられますから、そこまで
良質なものという訳では無いかと思われます。
とはいえ色味・透明度は充分なレベルですし、結晶柱そのものは緑鉛鉱としては
タフネスすら感じる程度にしっかり太いですから、悪過ぎもしません。
正札でボーダー2/3程度+値引だった事も考慮すれば、むしろ大きな拾い物です。
ま、無論個人的にはですけども。

今までに登場した緑鉛鉱は、確か↑リンクのスペイン産と米国産が数点、後は
現在ほぼ市場制圧状態にある中国・広西チワン族自治区産のみでしたか。
それに未登場のものを含めても海外2国・国産数箇所程度に留まりますから、
私的には久々に新参産地の入手でもありました。

そしてこのBad Ems、極めて昔…それこそ紀元前のローマ勢進出に端を発した
歴史ありまくりな温泉地であり、且つ本鉱の名産地として鳴らしたのが19世紀末と
かなり気合の入った来歴を持っている様子ですから、標本自体は古ラベルもなく
採掘時期の情報も無かったのでともかく、産地としては文句無くドが付く世界的な
クラッシック産地と言って差し支えないでしょう。
(※当地の来歴に関しては『鉱物たちの庭』様掲載No.526をご参考とさせて
(戴きました、何時もお勉強させて戴いており感謝です。

…というのを知ったのは、ショーから戻りリストを作成していた時の話。(苦笑
正直この子は単にそのダブルVの字っぽい造形と濃厚な緑、そして未所持のドイツ
(あくまで国単位での判断)産という事でお迎えした子。
なので、結晶的にイマイチなのは当然かもしれません…だって安物ですし。
ところがいざ連れ帰ってみたら、「バカにすんなよ(#゚Д゚)<」的に古典産地名産。
思わず「し、失礼しました(゚Д゚;)」とか思ったりして。(笑
計らずも、膨大の歴史の一片を手に取ってしまったのです。

この子が実際に何時採取されたものかは判りません。
ですが、標本最盛期だという19世紀末から遥か21世紀初頭まで経った現在でも
これだけの標本が安価に手に出来るというのは、紛れも無く凄い事です。
実際のところ、特に欧州にはそういう鉱山・鉱区は決して少なくはございませんが、
それでもやはり実際に手にするとその造形的盆栽度の・大好きな鉛系鉱物の・
そして脈々と存在した時の重みを、全て同時に感じずにはいられないのです。

私にとっての石はまず盆栽として、そして自然科学物としての楽しみも勿論大きい
ですが、やはり歴史的エピソードというのも大きな楽しみの1つです。
思えばそもそもからして形も成分も時も全て積み重なって出来るのが石ですから、
我々が例えそれを自覚していない、或いはその一部しか見ておらずとも、そのものの
存在の本質的部分がそこにあり、それこそが気配的な魅力となっているのはモノと
して当然なのかもしれませんね。

価格は社会的な都合、価値は人次第、そして何にも覆らぬは存在する事の重み。


BGM:Dimmu Borgir「Mourning Palace」

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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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