「TWWS」~TONGARI Wood&Leather Workshop …の、一応オフィシャルサイト
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22:16:55
本日2発目の石日記です。
予告通り「合同戦利品」特集より、戴き物の回です。

私もそれなりに石歴が…っても現在3年半程度ですが…長くなって来て、石友さんの
方々もショップの方々にも、それぞれ知己の方が増えて来ておりまして。
その増加に伴い、戴き物の頻度も上がっております。
ほんに有難いこっちゃで。

で、本日は1発目共々某ショップ様からの戴き物な訳ですが。
…正直、これは見た瞬間本当に「いいのかな?」と焦ってしまいました。
確かにそのお店のカラーには合わない、そして私には丁度良いという店長さんの
言い分は判るのですが、それ以上のものがあったんですよ。

そんな子はこれ。
モノとしては、別に普通に入手出来るものですけども。

自然砒_福井4
当ブログでも既に登場済ですしね。

複数画像なので折り畳みマス。

そんな訳で戴き物、ほんとーにありがとうございます。
本特集中唯一の国産、福井県は赤谷鉱山産の自然砒、所謂「金平糖石」です。
実サイズはコレにしてはやや大きめの30x10x10mm程、表面がかなり砒華に
覆われておりますが、スタイル的には2つの球粒が繋がったよーな感じです。
多分「鉄アレイ」と言っておけば近いかと。(笑
無論、金平糖石なので珍しい自然砒の自形結晶群というのは確かです。

先リンクの母岩付抜け殻状も含め、実は既に分離も含め2個所持している当地本鉱。
(分離の1個はまだ未登場ですけど
世界的に有名な品ではありますが、今でも入手はそこまで難しくはありません。
良品がどうなのかは存じませんが、少なくともフツーのなら。

では何でこんなに恐縮したかと申しますと、こんなもんが付いて来たからなんですよ。

自然砒_福井4ラベル
見る人が見れば「うわ」という紙1枚。

これ、一見只のヤケて破れた古紙でしかありませんが、あにはからんや。
世界の鉱山技師系学術機関の中でも特に伝統ある1校、独フライベルグ鉱山学校の
博物館収蔵品に与えられるラベルなんです。
噛み砕いて言えば「世界屈指の専門機関中の専門博物館の所蔵品」だった証。
しかも良く見ると産地記載が「福井県」ではなく、旧名の「越前」。
つまり、名実共に世界的産地の産出鉱物の、名門出のクラッシック標本なのです。
そりゃびっくりもするってもんで。

流石に気になったのでラベル情報に詳しい「The Mineralogical Record」
各時代のラベルテンプレート記録と当地自然砒が海外に認識された時期を照らし
合わせてみた処、本鉱の渡独は1892年以降で書式的にこれが一番近い感じ。
となるとラベルの方が時代が後で記載によれば1918年以降1970年代以前。
この内1918年は第一次世界大戦の終戦年なので敗戦国となったドイツは暫くの間
教育機関にそこまでの余裕は無いと考えられ、また1939~1945年は第二次世界大戦、
及びその前後は政情不安定化と敗戦直後でこういった戦勝国にとっては確保したい
資源的分野且つ敗戦国にとっては「余分な」分野の交流が難しいと判断すれば、現実的に
ありえるのは1920~30年代の何処かと、1950~70年代の何処かのどちらか。
そしてこれが判らないのですが、この内学術的な地名記載が現県名「福井」ではなく
旧名の「越前」だった方になる、と推測出来ます。
普通に考えると旧国名的な呼称は前者にあたると思うのですが、ラベルと記録の明確な
相違の1つとなる「大野郡」が「美山村」になったのが1955年、その後村から町になり
最終的に「福井市」に編入されて「美山町」が消滅したのが2006年。
これをラベル内容と付き合わせると「美山」記載ではなく「大野郡」記載ですから、
可能性が高いのが1920~30年代と1950~55年。
そして県名としては福井(旧県圏)、石川県や足羽県が近隣にありましたがどんなに
探しても「越前県」というものは見付かりませんから、上記の県名呼称が一般化する
前と思われ、即ち可能性として1920~30年代、つまり結局大戦間が最高確率?

…あくまで推測ですけどね、具体的な登録記録があるわけではないですし。
でも書式と来歴から考えると、そのくらいかなぁ。

という、文字通り「歴史の遺産」みたいな子な訳でして。
しかも金平糖石で1辺でも30mm近いものは、現在となっては文句無しに結構な大型。
だから戴いた時、全力で「へっ!?」と。(苦笑

風景という意味では、今回の戦利品特集中最弱かもしれません。
更に言えば、我が家の一群の中でもそうかもしれません。

しかし、人と石の縁。
それがこれ程に濃いものも他に無いでしょう。
こんなものを果たして文字通りタダで戴いてしまって恐縮しきりなのですが、
戴いたからには私の出来うる限り、後世に無事なまま残して行きたいです。

音楽や酒がそうであるように。
石を美しいと思う気持ちも、国境の無い「共通言語」の1つなのですから。


BGM:Big Jack Johnson & The Oilers「No Good Cow」

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TONGARI Take

Author:TONGARI Take
多趣味過ぎて常にテンパってる人。実はクラフト歴まだ浅いので、発想勝負。石は鉱物・岩石何でもありの鉱物-造形美好き中間派。パワーストーンは「何やら不可思議神秘系」ではなく、「天然造形芸術力」という意味で信じているタイプ。言うなれば「鉱物無頼・盆栽派」。

石に付いては色々書いていますが、全て「補足」です。本質の一端を知る為に調べた事を書き連ねている事が多いです。皆様はそれに囚われることなく感じたそのままにご覧いただけると嬉しいです。
なお、石暦は3年半を過ぎました、まだまだ精進の身です。 orz

尚、石画像は標本写真と言う意識は殆ど無く、「現物に出来るだけ忠実なグラビア」的指向で撮影しています。
完全再現を求める標本写真がお好みの方には合わないかもしれませんが、その点はどうぞご了承の程お願いします。

使用カメラ:Canon IXY Digital 20IS
コレしか持ってないしー。

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